複数の業者から相見積もりをとった場合、書き方や値段の違いなど何をどう比べていいのか分からず、合計金額だけで判断してしまう方も多いのではないでしょうか。
今回は、見積もりの中でも価格と外壁の品質を左右する塗料についてお伝えします。知っておけば安心する塗料メーカーや種類など、見積もりを比較するさいの参考にして下さい。
見積もりに塗料メーカーの名前は記載されているか
塗装工事の金額を左右する要因の1つに「塗料」があります。ちなみに日本でのシェアが高い塗料メーカーは、
- エスケー化研
- 関西ペイント
- 日本ペイント
の3社です。ほかにも塗料メーカーは数多くあり、それぞれの外壁に合った塗料も異なりますので、上記のメーカーでなければいけないということはありません。ですが、現在の塗装業者のほとんどが上記3社のいずれかの塗料を使用していることが多いので、知っておくと安心の塗料メーカーです。
また通常、見積もりの塗装欄には、「ファインウレタン(日本ペイント)」など、製品名とメーカー名が記載されていることが一般的です。塗料メーカーや製品名が明確に書かれていない見積書は少し怪しいと思った方がいいかもしれません。
塗料メーカーや製品名が分かっていれば、ご自分で調べる、メーカーに直接問い合わせる、第3者(専門家など)のアドバイスを受けることなどができ、より良い判断ができます。
塗料にはどんな種類があるの?
塗料の種類はおもに6種類。
- アクリル系塗料(耐用年数:約4年~8年。まめに塗り替える、とにかく安くしたい場合などに使用)
- ウレタン系塗料(耐用年数:約6年~10年。数年前までもっとも普及していた塗料。耐久性、施工性などでバランスがとれている)
- シリコン系塗料(耐用年数:約10年~15年。現在もっとも使用されている塗料。耐久性のほか、防カビ性、防藻性なども優れている)
- フッ素系塗料(耐用年数:約15年~20年。耐久性に優れているが、コストも高い。大きな家や長い目でみた場合に使用されることが多い)
- 遮熱塗料(耐用年数:約18年~20年。環境にやさしい塗料で、外壁の表面温度を下げるため、室内の温度も下がり省エネにつながる)
- 光触媒塗料(耐用年数:約20年。認定施工店でなければ取り扱いのない、次世代塗料。汚れがつきにくく、遮熱や空気の浄化効果もある)
最近の主流はシリコン系塗料です。価格と耐久性のバランスがよく、人気の塗料となっています。ですが、シリコン系塗料はシリコンの含有量によって細かく分けられており、プロでもどれが最適かを判断するのは難しいのが現状です。
ですので、耐久性を重視するならシリコン系塗料の中でも比較的値段の高いもの、値段を重視するなら耐久性は劣るもののリーズナブルなウレタン系塗料、と覚えておいていただいて、見積もりの段階でご相談されることをおすすめします。
塗料は日々進化しています
一般的には耐久性が長くなるにつれて価格も高くなるので、耐久性と価格のバランスで塗料を選ぶとシンプルで分かりやすいかと思います。
また、最近では環境にやさしいエコ塗料や、耐久性が20年以上の最新塗料などもありますので、建物を長持ちさせるためにこだわることも1つの方法です。
少しの金額差で、5年以上長持ちするなど塗料によって耐久性もさまざまなので、ぜひ後悔しない塗料選びをしていただきたいと思います。